ヒョウモンダコの提供を受けました。ご注意を! 【海洋生物 軟体動物】 

2023年7月3日 11時43分

    先日のムラサキダコに続き、今回はヒョウモンダコの提供を受けましたので本種の紹介と過去の目撃情報について紹介します。

ムラサキダコの記事はこちらからご覧ください。

https://uwajimasuisan-h.esnet.ed.jp/blogs/blog_entries/view/8/0ceb7e660b88f76b33aceb24508506d2?frame_id=8

    ヒョウモンダコは小型で綺麗な模様をしておりますが、魚類のフグと同じ猛毒(テトロドトキシン)を持っており噛まれると非常に危険な生物です。また、英名でBlue-lined Octopusと呼ばれており、刺激を受けると全身に青色のリング状また線状模様が現れます。

 愛媛県宇和海側を中心に本種の捕獲例がしばしば報道されており、今年に入り3例目撃情報があります。詳しくは愛媛県庁ホームページをご覧ください。

https://www.pref.ehime.jp/h37200/hyoumondako/documents/20230501uwajima.html

 

    報道されている多くのヒョウモンダコの写真は刺激を受けた時の色彩が多いため、安静時のヒョウモンダコをご覧いただき、見知らぬ小型のタコに注意していただければと思います。

    写真で見てもわかるように安静時でも青色のリング状また線状模様がうっすらと確認することができます。

 

    今年度4例目となる本種の捕獲情報とともに過去の記録を紹介します。

2023年7月1日、宇和島市平浦において真珠養殖用の抑制かご(通称:卵(抜き)かご)の中から捕獲され提供していただきました。本個体は速やかに教材用として標本にしました。さらに、同地では2009年7月15日にも捕獲されており、この時は、抑制かご内で産卵していました。

    また、本校でも2017年6月1日に、アコヤガイの管理実習中に段ネット(通称:カンガルーネット)と呼ばれるアコヤガイを収容するネットにしがみついていたところ発見され捕獲されました。実習は事故・ケガもなく生徒・教員共に無事に実習を終えることができました。これら情報を整理してみても、本海域で再生産している可能性がありそうです。

    これまで得られたヒョウモンダコは教材用として標本にしております。水産増殖科第2学年の皆さんは、科目「海洋生物」や「総合実習」で軟体動物について学習します。その際には本種標本をしっかり観察してください。

 

 

    期末考査が終わり、夏休みが近づいて参りました。海辺でレジャーを楽しむ際には、天候や気象・海象の他、ヒョウモンダコを含む見知らぬ生物を見つけた場合は不用意にさわらないよう注意してください!

 

    最後に、ヒョウモンダコをご提供くださった方に対しまして御礼申し上げます。