マミズクラゲの提供を受けました! 【水産増殖研究部】
2024年10月20日 09時00分マミズクラゲは、刺胞動物門 ヒドロ虫綱 淡水クラゲ目 ハナガサクラゲ科 マミズクラゲ属 に属する小型のクラゲで、池や湖などの淡水域に生息します。
本種の生態及び出現状況に関しては不明なところが多く、「神出鬼没である」と表現されるほど未知なところが多いようです。
この度、本種を調査された著者1名からのご厚意により、今治市産マミズクラゲと研究報告の提供を受けました。研究報告に関して、こちらより閲覧可能です。
(https://www.i-kahaku.jp/publications/bulletin/pdf/29/01.pdf)
愛媛県内で最も古い出現記録は、1972年、宇和島市丸穂町の消毒用用水池とのことです!
また、最新の出現記録は、今年9月18日に四国中央市の柳瀬ダムで採取されたことが、愛媛新聞に掲載されていました。
次に著者たちの思いを一部引用させていただきます。
本県(愛媛県)においては、刺胞動物は網羅的な記載や絶滅危惧の評価が積極的に行われてこなかった。技術の進歩により後世で明らかになる情報もあることを鑑みると、普段扱うことの少ない分類群の生物も、様々な分析に耐えうる標本を遺すことが重要である。古い標本や記録であっても後世に活用されうることの事例を示すことで、社会的・文化的な共通理解の醸成を図っていく必要がある(井川ほか,2024)。
生物の歴史を振り返る一手段として、標本があります。
たとえ古い標本でも証拠となる根拠(いつ、どこで、どのように(採取して)、どうしたか(写真撮影後逃がした or あるいは標本にした)が記された標本であれば、後世にも活かされるということです。
改めて標本の意義や価値について考えるきっかけとなりました!
今朝(10月18日(金))、マミズクラゲをクライゼル水槽に収容しました。部員と一緒に観察させていただきます(^^)/
【2024年10月17日(木) 顧問、本日休暇でしたm(_ _)m】